社長ブログ

2023/04/19

新しいVIに込めた想い

新しいVIに込めた想い

今年の4月1日、当社は35周年を迎えた。35年前に丸紅株式会社が100%出資して設立された後、2006年に丸紅からのMBO実施を経て今年を迎えるわけだが、世に言われる企業生存率などの話しは横に置いたとして、35年に亘って会社が継続してきたことは喜ばしいし何より誇らしい。またこうして35周年を迎えられたのは多くの先達の高い意識や奮闘無しには語ることはできず、ここに敬意と感謝を表することを忘れてはならないと思う。ありがとうございました。さらに長寿でかつ、いつまでも若々しいマインドの会社として発展させ続けていくことが、それに対するご恩返しだと改めて感じる。

周年を機に当社のブランド・フィロソフィを明文化し、当社にとって初めてのコーポレート・スローガンを制定するとともに、VI(visual identity)も刷新した。いわば、当社のブランディングだ。これまでのアセットは大事にしつつ、新しい「りえぞん」を目指すという、どちらかと言えば未来志向な意思を表現できたと思っている。
(参照)VIの刷新について

周年を機に、というのは実は今回ブランディングをする際の2つの理由の1つであり、もう1つの理由は社内に向けて、でもあるのだ。私たちの仕事は今や平面から立体からデジタルまでと広範に及び、そのいずれもがクライアントのブランディングに関与している点、そのエンジンを担っている点は共通していると言えるが、広範ゆえに社内の共通言語としての自らのアイデンティティを明確にする必要があった。しかしながら、そうかな?と感じつつも、いずれ、という言い訳で後回しにしてきたのが実態だ。MBOをしたころから見ても会社の規模感は4~5倍へと成長し、仕事の幅や社員のスキルなども当時とは比べ物にならないくらいのレベルにはあるのだが、さらに未来に向けてワンランク上の企業を目指そうという意図もあり、いよいよ自社のブランディングと相成ったわけである。

ブランディングおよびアイデンティティの確立は従業員参加型のボトムアップと、主として経営層が決めていくトップダウンの2つに大別されるが、今回はそのどちらでもなく、ハイブリッド(半分社内半分社外の方々)なスタイルでのぞんだ。社外取締役を中心としてクリエイティブチームを組んでもらい、取締役という内なる理解に加え、「外から見た当社の姿」(より客観的な視座の意)という視点を取り入れたいと思ったためである。

なぜならそれは、自らの意思や想いは語りつつ、そこに重心を置き過ぎると成果物が変わり映えせず、クリエイティブジャンプに限界もあるだろうことが想定でき、あえてハイブリッドな方々の見方によって「これまでと違う」アウトプットができると思ったためである。

クライアントのビジョン、スローガン、新VIといったブランド・エレメントを作っていく過程をサポートしてきたが、自分たちのブランドがカタチになっていくのは、こういう気持ちになるのだと初めて知った。それは、照れくささと同時に、純粋に嬉しく誇らしい気持ちだ。言うまでもなく、ブランディングとはブランドの「ing」。エレメントを揃えてお終いではなく、ここからがスタートで、常にingでなければブランドはブランド足り得ず、それが織りなす世界観も醸成できない。まずは自分が率先して、照れずに斜に構えることなく、ブランドを体現しなければと思う。クライアントのブランディングを担う者として、従業員1人1人も共に自らのブランド体現者になってくれれば喜ばしい限りだ。

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