社内報コラム

従業員エンゲージメントとは?高める方法やメリットを徹底解説

従業員エンゲージメントとは?高める方法やメリットを徹底解説

労働人口の減少・採用競争の激化によって、優秀な人材の確保がこれまで以上に難しくなっています。昨今のこうした状況から、従業員エンゲージメントの向上に取り組む企業が増えています。

従業員エンゲージメントは、従業員の離職率やモチベーション、ひいては企業の売上にも大きく関わる重要な指標です。しかしながら「従業員エンゲージメントってなに?」「どうしたら高められるの?」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。

そこで本記事では、従業員エンゲージメントの概要、メリット、高め方について解説します。

従業員エンゲージメントとは?

従業員エンゲージメントとは、従業員が属する企業にどれだけ愛着を持っているか、信頼できているかを示す考え方のことです。簡単に言い換えれば、愛社精神ともいえるでしょう。企業と従業員の結びつきが強い状態です。

従業員エンゲージメントが高ければ高いほど、従業員は所属する企業を信頼し、自ら貢献したい気持ちをもって働いていることになります。そのため離職率の低下、業務の生産性向上につながります。

従業員エンゲージメントが注目される背景

従業員エンゲージメントが注目されるようになったのは、人材不足や採用競争の激化、雇用や働き方の多様化、価値観の変化などが挙げられます。

年々少子高齢化が進み、労働人口が減少していく中で、企業はいかに自社にマッチした優秀な人材を確保し、他に流出させないかが重要になってきます。

またコロナ禍でテレワークが進んだ結果、直接的なコミュニケーションの機会が減少しました。そのため従業員エンゲージメントの保持が難しくなっていることも要因のひとつとして考えられます。

従業員エンゲージメントとロイヤリティとの違い

従業員エンゲージメントと混同しやすい言葉として、ロイヤリティがあります(ロイヤルティ:Loyaltyとも表記されます)。

ロイヤリティは、忠誠・忠義などの意味をもつ英語です。従業員に対して使用する場合、企業への忠誠心を表し、従業員は会社のために尽くす、組織の繁栄のために尽力する状態のことを言います。エンゲージメントが企業と従業員が対等とすると、ロイヤリティは企業と従業員に主従の関係がある考え方です。
ロイヤリティの高さは、従業員がどれだけ組織の方針に従うかの尺度によって測定できます。エンゲージメントとロイヤリティ、ほぼ同義で使われることも多いですが、本来は意味の異なる言葉です。

また、従業員ロイヤリティという考えは海外企業では珍しく、日本企業特有の社風とも考えられます。

従業員エンゲージメントが高いことのメリット

従業員エンゲージメントが高いと、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的な4つのメリットをご紹介します。

離職率の低下

1つ目は離職率を低下できることです。

従業員が企業に対して愛着を持ち、信頼できている状態であれば、自然と企業に対して貢献したいという気持ちが芽生えるからです。反対に、従業員エンゲージメントが低い従業員が多ければ多いほど、離職率が高い傾向にあり、企業に対する信頼が薄いことになります。

従業員のモチベーションの向上

2つ目は従業員のモチベーションを向上できることです。

従業員が企業に対する誇りや愛社精神を抱いているということは、企業に属することや企業を支えるための業務への自信の現れとも考えられます。

自分の業務に価値や意義を見出せれば、それだけ日々の業務にも高いモチベーションで取り組めるでしょう。充実した気持ちで働けることは、従業員にとってもメリットです。結果的に生産性の向上にもつながります。

売上、顧客満足度の向上

3つ目は売上や顧客満足度の向上につながることです。

従業員のモチベーションが向上すれば、顧客へ提供するサービスや商品の質も高くなります。そのため結果的に、顧客満足度の向上、売上アップにつながると考えられます。

従業員エンゲージメントを高めると、従業員の働く環境や状況が改善されるにとどまらず、企業にも大きなメリットとして還元されます。

従業員エンゲージメントを高める方法・施策

従業員エンゲージメントを高めるには、どうしたら良いのでしょうか。ここでは代表的な4つの施策をご紹介します。

従業員エンゲージメントを定期的にチェックする

従業員エンゲージメントを高めるためには、まずは現状を確認しておくことが大切です。

従業員の愛社精神や企業への信頼度というのは、日々の業務からはわかりにくいものです。そもそも現段階の従業員エンゲージメントの度合いを把握しておくには、まずは従業員エンゲージメントの実態を測定しておく必要があるでしょう。

また従業員エンゲージメントを向上させる施策を行った後にも、効果検証をする必要があります。定点観測しておくと、従業員の意識変化を確認できます。

企業のビジョンや理念を浸透させる

企業のビジョンや理念を、従業員全体に浸透させる必要があります。

そのためにはビジョンや理念が明確になっていなければ、従業員も価値観を理解したり、心から共感したりできないでしょう。

その際に注意しなければならないのが、価値観を押し付けないことです。半ば強制的に押し付ける形は逆効果になりかねません。従業員一人ひとりの考え方を尊重しつつも、すり合わせていくことが求められるでしょう。

社内コミュニケーションを活性化させる

従業員エンゲージメントを高めるうえで、同僚や部下、上司と良好な関係を築くことも欠かせません。互いにコミュニケーションがとりやすい状態になっていると、安心して連絡を取り合うことができます。

コロナ禍の影響によって対面でのコミュニケーションが難しい場合もあるため、Web会議やビジネスチャットツール、WEB社内報などを利用しながら、オンラインコミュニケーションを活性化させましょう。

適切な人事評価ができる仕組みを整える

従業員エンゲージメントを強化するためには、人事評価が適切であるか否かは非常に重要なことです。

適正な人事評価が行われていなければ、従業員が企業や組織に対して不満を抱くきっかけになるでしょう。反対に、従業員のパフォーマンスや成果を正しく評価できれば、従業員は帰属意識を深めます。またモチベーションアップや従業員の離職防止にもつながるでしょう。

従業員全体が納得感のある公平な人事評価を実現するには、企業全体として明確な基準を持った人事評価制度の制定が求められるでしょう。

従業員エンゲージメントと広報との関係性

従業員エンゲージメントを高めるには、企業のことをよく知る必要があるため、広報とも深い関わりがあります。
従業員エンゲージメント向上のために広報担当者ができる方法のひとつが、社内報の制作・発行です。うまく社内報を活用すれば、従業員の企業への愛社精神や帰属意識を育むことにつながります。

広報担当者は社外だけでなく、社内にとっても重要な役割を担っています。

まとめ

企業として従業員エンゲージメントに取り組むことは、離職率の低下や士気の向上、その結果として売上向上に貢献します。従業員の働きやすさの改善になるだけでなく、結果的に企業にも大きなメリットをもたらします。

労働人口が減少するなかで、従業員エンゲージメントに取り組むことが企業の競争力の強化となりえます。まずは自社の従業員エンゲージメントの実態を調査し、高めるための適切な施策を検討してみてはいかがでしょうか。

社内報に関するご相談、問い合わせはこちらから

関連記事