社内報コラム

より良い社内報づくりや社内報の改善のための「振り返りチェックリスト」

より良い社内報づくりや社内報の改善のための「振り返りチェックリスト」

社内報をより良いものにしていくためには、内容や見せ方、進め方、運用方法などを定期的に客観的に振り返り、新たな課題を見つけて解決策を考え、それらを関係者と共有しながら改善し続けていくことが大切です。

また、年間計画やKPIのPDCAを回していくためには、定性的な振り返りだけではなく、数値で表現できる定量的な振り返りも必要です。

そこで今回の記事では、社内報の内容や運用などの改善を図るための振り返りポイントを、6つのテーマに分けた合計50件の項目をリスト形式でお伝えしてまいります。

 

より良い社内報にするための「振り返り」のテーマ

社内報をより良いものにしていくためには、企画やデザインだけではなく、制作スケジュールや関係者とのコミュニケーションなど、多面的な視点で定期的、定性的、定量的に検証しながら改善していくことが大切です。

そこで、振り返りを行うためのポイントを

・テーマ・内容
・編集・伝え方
・デザイン・見せ方
・制作スケジュール・進め方
・運用・行動
・関係者間の情報共有や意思疎通、コミュニケーション

の6つのテーマで分類し、さらにこれらのテーマをそれぞれいくつかの着眼点で分割して一覧化しています。

振り返りチェックリストの活用方法

以下に記した50の振り返り項目のそれぞれに「はい」「いいえ」で回答します。

そして「はい」と回答した項目は、さらにレベルを高める「向上策」を検討して記します。

「いいえ」と回答した項目は、その原因や要因を示した上で、「はい」となるために何をすれば良いのかをいくつか考えて、そのなかで実現可能なものを、次に向けた課題や改善策として記していきます。

振り返りチェックリスト

テーマ・内容に関する振り返り

テーマや内容の振り返りポイントは主に、社内報が発行目的に対する機能性を測るための着眼点となります。

1. 発行目的を踏まえた内容にできたか
2. 編集方針を実践できたか
3. 年間方針や年間計画に則った内容にすることができたか
4. 特集や単発企画について企画の目的やねらいを果たす構成にできたか
5. 連載コーナーについて企画の目的やねらいを果たせているか
6. 経営や組織の課題、企業価値の向上と関連したものにできたか
7. 従業員が求める情報や考え方に応えるテーマや内容を取り入れることができたか
8. 従業員の知識・認識・行動に望ましい影響を与えたり、変化につなげることはできたか
9. ツールの連動面や特性に基づいたテーマ選びや企画、内容にすることができたか
10. 社内報ならではのテーマや内容を取り入れることができたか
11. テーマ・内容について、前回の振り返りの内容を反映したり活かしたりすることができたか

編集・伝え方に関する振り返り

編集や伝え方の振り返りポイントは主に「伝わりやすさ」といった、情報ツールとしての品質を検証するための着眼点となります。

12. 企画の趣旨やねらいを実現することができたか
13. テーマを深掘りすることはできたか
14. 目指した読後感が得られるものにできたか
15. 興味や関心を惹く着眼点や切り口を取り入れることはできたか
16. 新鮮な視点や多角的な視点を取り入れて伝えることができたか
17. ターゲットを意識した伝え方にすることができたか
18. ターゲットが理解しやすい伝え方ができたか
19. 情報をわかりやすく伝えることができたか
20. 情報量や情報のバランスは適正だったか
21. 掲載内容や構成要素の取捨選択は適正だったか
22. 目を惹くタイトルや見出しにすることができたか
23. 文字量を適切な分量にすることができたか
24. 読みやすい文章にすることができたか
25. ツールの連動面や特性に基づいた伝え方ができたか
26. 社内報ならではの視点や切り口を取り入れることができたか
27. 編集や伝え方について、前回の振り返りの内容を反映したり活かしたりすることができたか

デザイン・見せ方に関する振り返り

デザインや見せ方の振り返りポイントも、情報ツールとしての品質の着眼点ですが、同時に読者が社内報を見たり、手にしたりするときの印象など、情緒性に関する有効性や有益性を測る着眼点となります。

 28. 企画の趣旨、テーマ、ターゲットに合わせた見せ方ができたか
29. 目指した読後感が得られる見せ方ができたか
30. 読者を惹きつけたり興味を持たせたりする見せ方ができたか
31. 見やすく読みやすいレイアウトにすることができたか
32. 統一感が感じられるデザインにすることができたか
33. コンテンツごとの個性を表現することができたか
34. 写真や図、イラストなど、見せ方の工夫ができたか
35. 誰もが読みやすい文字のサイズやフォントにすることができたか
36. ツールの連動面や特性に基づいたデザインや見せ方にすることができたか
37. 社内報ならではのデザインや見せ方にすることができたか
38. デザイン・見せ方について、前回の振り返りの内容を反映したり活かしたりすることができたか

制作スケジュール・進め方に関する振り返り

制作スケジュールや進め方の振り返りポイントは、社内報の制作工程のムリ・ムラ・ムダの改善を図るための着眼点です。これらは時間的な制約があるなかで、社内報の内容や品質、精度をいかに効率的かつ効果的に高めていくかを考える着眼点となっています。

39. 当初の制作スケジュール通りに進めることができたか
40. 制作進行や工程のなかで著しいムラや大きな負担はなかったか
41. 制作進行で想定外の工程や業務が発生することはなかったか
42. やらなくても良かったムダな業務や作業はなかったか

社内報の制作までの流れについてはこちらへ

運用・行動に関する振り返り

運用や行動の振り返りポイントは主に、社内報と従業員との関係や、他のツールとの関係における問題や課題を導き出す着眼点となっています。そのなかで、行動に関する振り返りポイントは社内報の制作工程を、制作そのものだけに留めるのではなく、従業員の皆さまと直接関わり合ったり、さまざまな職場や現場での人の動きを直接捉えたりするなど、読み手の意識や行動を把握する、より良い社内報づくりに向けた極めて有益な情報を得る機会だといった考え方を取り入れたものとなっています。

43. ツールの連動面や特性を活かした運用が行えていたか
44. 従業員の閲読・閲覧状況や傾向を把握する行動がとれていたか
45. 従業員の社内報に対する期待や要望を知る行動がとれていたか
46. 従業員の閲読・閲覧状況や傾向、社内報に対する期待や要望を踏まえた運用が行えているか
47. 運用について、前回の振り返りの内容を反映したり活かしたりすることができたか

関係者間の情報共有や意思疎通、コミュニケーションに関する振り返り

社内報は情報や原稿を寄せていただく経営層や従業員、制作に関わるパートナーなど、さまざまな関係者とコミュニケーションして作り上げていくものですので、より良い社内報にするためには、コミュニケーションの改善に向けたポイントも、欠かすことのできない非常に重要な着眼点と言えます。

48. 制作に関する情報を適切なタイミングや方法で共有することができたか
49. スムーズな意思疎通や齟齬を抑えるためのコミュニケーションができていたか
50. より良い社内報にするための意欲的な意見交換やアイデアの共有ができたか

そして戦略的に社内広報を活用できるように自社ではサポートをしております。
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まとめ

社内報制作についてもKPIが求められる会社が増えてきていますが、成果や結果を数値的に表現しづらい社内報制作において、1年間で改善する課題の数を目標値にしたり、定期的な振り返りそのものをKPIに取り入れることも有効です。

また、定期的な振り返りを文書としてストックいくことは、社内報の成長を定性的、定量的に記録していくことにもなりますので、貴重なナレッジのデータにもなりますし、異動の際の引き継ぎにも極めて有効な資料となります。

今回の記事でお伝えした50のリストは、そのままご利用いただくことも可能ですし、このリストを少し加工したり、一部を集約して項目数を減らしたり、あるいは独自の項目を加えて使用することもできます。

ぜひ、より良い社内報づくりや、もっと読まれる社内報づくりのほか、社内報のレベルアップのためのプランづくりに加えて、社内報の持続的な成長や発展などにもご活用いただけると嬉しいです。

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