社内報コラム

Web社内報の立ち上げ方

Web社内報の立ち上げ方

2010年頃から、コスト削減や環境への配慮に向けたペーパーレスの促進などを背景にWeb版の社内報を取り入れる会社が徐々に増えてきました。

そして2020年以降、働き方の多様化やリモートワークの導入が急速に進んだことを受けて、その動きはさらに加速し、紙版の社内報を取りやめて完全にWeb化させる会社が急増しています。

そこで今回の記事では、Web社内報の構想から立ち上げまでの標準的なスケジュールとともに、それぞれの重要なポイントについてお伝えしていきます。

Web版の標準的な開発期間は半年

Web版の社内報は、紙版と併用する場合も紙版を廃止してWeb版に完全移行させる場合も、通常の社内報編集業務の延長線上で考えたり、Web版の内容だけを考えたりするのではなく、長期的な視点で全体の構想をしっかり検討するが大切です。紙版とのすみ分けはもちろん、さまざまな社内広報施策なども含め具体的なプランへと落とし込んでいきましょう。
 
 

WEB社内報の標準的な開発期間は約半年です。

その期間の大きく分けると、前半が経営層の承認も含めた全体構想を策定する期間、後半がWEB版立ち上げに伴う紙の社内報のリニューアルプランやデザイン、Web版社内報の開発やデザイン、原稿作成という開発と編集の期間となります。

長期的な視点で考える社内広報の全体構想

社内報の発行をはじめ、社内広報に関する活動や施策の内容と運用を考えるための構想を練るプロセスです。

⃞ ゴールイメージと課題の具体化
⃞ 紙版とWeb版のすみ分け案の立案
⃞ 社内報のタイトルの策定
⃞ 中長期計画と初期目標の立案
⃞ 閲覧環境や運用方針の策定
⃞ 紙版とWeb版の基本構成

「ゴールイメージと課題の具体化」

このプロセスでは、長期的な視点で、社内報によって実現する組織や従業員のマインド・関係性に関する理想的な状態をゴールイメージとして描き出します。

そして、その状態を築き上げるために現在の社内報や社内広報、社内コミュニケーションに関する施策で足りていないポイントや弱点を洗い出し、それらを解決すべき課題として設定します。

「紙版とWeb版のすみ分け案の立案」

社内報のみならずイントラネットや社内コミュニケーションのツール、社内イベントなど社内広報として取り組んでいる施策を含めて見渡し、先ほどのプロセスで設定した課題の解決に向けて、紙版の社内報とWeb版の社内報がそれぞれの果たす役割を決めます。

「社内報のタイトルの策定」

これまでのタイトルを継承する場合は問題ないのですが、新たに設定する場合は紙版とWeb版を同じにするのかどうか、分けるとするとそれぞれのタイトルを何にするのかを考えます。

タイトルを継承する場合や紙版とWeb版を同じタイトルにする場合でも、それぞれの役割の違いをもとにしたキャッチコピーをつけると、紙版とWeb版を分ける意味が伝わりやすくなります。

なお、このタイミングで社内報のタイトルを決める理由は二つあります。一つはWeb社内報のURLを早期に決める必要があること、もう一つはたくさんの関係者と連携して進めるプロジェクトとして、目指すイメージを共通化する効果が期待できることです。

「中長期計画と初期目標の立案」

先の2つのプロセスで決定したことをもとに、時間や労力、予算などを鑑みながら、3~5年程度の期間でいつまでに何をするのかを決めます。それらに基づいて、Web版の社内報を公開するときの完成レベルや掲載記事数、公開から1年間で掲載する記事数などを決めます。

「閲覧環境や運用方針の策定」

Web版の社内報を見るデバイスを、PCのみにするかスマートフォンまで拡げるのか、あるいはどちらを優先デバイスにするのかに加えて、閲覧するためのブラウザやそのバージョンの範囲を決めます。

また、それらを踏まえて、サーバは社内で使用しているサーバにするのか別の新たなものを使用するのか、ログイン方法やIDの管理方法、パスワードの更新頻度など、運用に関する取り決めを行います。

これらは全社的なセキュリティに関するルールなどと直接関係するため、情報システム部門との連携はもちろん、関係役員の承認などが必要となる場合があります。

「閲覧環境や運用方針の策定」については、詳しい情報を「Web社内報 導入で見落としがちなポイントとは?」に記していますので、ぜひそちらも併せてご覧ください。

→合わせて読みたいおすすめ記事はこちら

■Web社内報 導入で見落としがちなポイントとは?

「紙版とWeb版の基本構成」

ここまでのプロセスで検討した内容をもとに、紙版の社内報の特集の方針や連載コーナー、Web版の社内報に掲載する情報のカテゴリーの分類を行います。

また、紙版とWeb版を併用する場合、両ツールに掲載するコンテンツの連携方法やすみ分け方についても検討しておきます。

開発と編集のプロセスは綿密な情報共有がカギ


開発・編集プロセスでは、紙版のリニューアルやWeb版の開発、双方の記事の編集など、多くの業務を同時並行で行うため、期間内の業務の平準化が最大の課題となります。

そのため、この期間は工程を細かく分類してそれぞれに明確な期限を設け、各工程の関係を視覚的に認識できるプロジェクト管理シートを、外部制作スタッフやWeb開発スタッフなど、すべての関係者と共有して実施します。

また、この期間には当初想定していなかった問題や課題が発生する頻度も高く、それらを速やかに解決ながら進めていく必要もあるため、すべての関係者と定期的に情報共有をしながら、柔軟に対策を検討して進めることが重要です。

この期間に実施する内容は

⃞ 紙版とWeb版の各コーナープランの具体化
⃞ 紙版とWeb版の各デザインの作成
⃞ 紙版とWeb版の原稿作成
⃞ Web版の記事の入力や管理に関するトレーニング
⃞ 紙版とWeb版の編集、校正

です。

「紙版とWeb版の各コーナープランの具体化」

「紙版とWeb版の基本構成」で設定した紙版の連載コーナーやWeb版のカテゴリーに対して、編集に向けたプランを立てる工程です。
イメージとしては、社内報で新たな連載コーナーを設置するときや、リニューアル時に作成する企画案と同じと考えていただいて問題ありません。

「紙版とWeb版の各デザインの作成」

紙版については、紙版の社内報をリニューアルするときや新たなコーナーを設けるときと同じように、各コーナーの編集に向けたプランをもとにデザインの見せ方や掲載する要素などを決めていく工程となります。
Web版については、画面全体のデザインに加えて、トップ画面の記事の並べ方や、各カテゴリーの記事の文字数、写真点数といった、掲載要素の量的な基準も検討します。

また、このときに紙版とWeb版のタイトルのデザインや紙版の表紙のデザインも並行して検討を進めます。

「紙版とWeb版の原稿作成」「紙版とWeb版の編集、校正」

これまでの社内報制作と同じ工程で、作業内容としても同じ内容です。
ただ、紙版の社内報については全体的なリニューアルに向けて動いており、Webの社内報は開発と並行して行いますので、通常の編集期間と比べると全体的な業務負荷は大きくなります。

そこで、紙版の社内報のデザインリニューアルの工程を通常より前倒ししたり、特に見通すことが難しいWeb版開発の業務負荷は外部の制作・開発のスタッフに事前にしっかり確認したりすることが大切です。

「Web版の記事の入力や管理に関するトレーニング」

開発されたCMS(コンテンツマネジメントシステム)を用いてWeb社内報に記事を掲載する方法や掲載した記事の管理方法を練習する工程です。

この工程はWeb版社内報の公開の直前の、原稿の作成や編集期間とスケジュールが重複するため、あらかじめスケジュールに組み込んでおくことが大切です。

実際に入力して運用をイメージしたさまざまな機能を確認しながら、不備や不明瞭な点がないかどうかをしっかりチェックし、気になる点はその都度解決します。

そうしたなかで、部分的な改修が必要となる場合は、その改修がどの程度の期間を要するのかを開発者に確認し、公開の事前改修にするのか公開後の改修にするのかを検討します。

 

<WEB社内報の標準的な開発期間は約半年>

まとめ

Web版の社内報の立ち上げや抜本的なリニューアルを経験したことがない場合、何から手を付ければ良いのか、公開までの期間はどの程度必要なのか、その間にやらないといけないことやその手順など、わからないことが多々あると思います。

もちろんこれだけの情報で、Web社内報の立ち上げに向けた不安やお悩みが解消できるものではないと思いますので、今後も引き続きWeb版の社内報に関してお役に立てる情報をお伝えしてまいります。ぜひご期待ください。

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