社内報コラム

社内報で使う写真や動画をスマホで撮影する方法

社内報で使う写真や動画をスマホで撮影する方法

社内報は紙版やWeb版に加えて動画を活用することも多くなってきましたが、最近はスマートフォン(スマホ)のカメラの性能や撮りやすい機能が飛躍的に向上したこともあり、スマホを用いた撮影や動画編集まで行うご担当者も増えてまいりました。

今回の記事ではスマホ写真撮影や動画撮影をご検討されたり、活用されたりしている方のお役に立つ情報をお届けしてまいります。

 

スマホ撮影の準備と基本の設定

スマホはカメラの撮影機能に加えてレンズの性能も以前と比べて飛躍的に向上しています。
そこで、まずはスマホで撮影する際にも押さえておくと役に立つ機能的なポイントをお伝えします。

  • グリッドモードをオンにする
  • フラッシュはオフにする
  • タップでピントを合わせる
  • 露出補正バーを活用する
  • AE/AFロックを活用する
  • 手振れを防ぐポーズで撮影する
  • 手振れ防止用の機械を使用する

写真や動画の撮影で押さえておくべき三要素

良い写真や動画を撮影するために欠かせないこととして「構図」「ピント」「露出」という3つのポイントがあり、これを撮影の三要素と言ったりします。

構図とは撮る写真や映像の画面内でのモノの位置関係です。ピントとは被写体の輪郭が鮮明に映し出すことに加えて背景のポケ具合を表します。露出とは光の量(光量)の度合いのことを言います。

より良い写真や動画を撮影するためにはこの三要素をしっかり意識して撮る必要があるのですが、スマホのカメラ機能はこれらをサポートしてくれる機能が備わっていますので、これらの機能を撮影の流れに合わせて説明してまいります。

グリッドモードのオンとフラッシュ機能のオフ

まずはグリッドモードですが、これは良い構図で撮影することをサポートしてくれる機能です。グリッドモードは縦横それぞれに二本の線で画面を9分割することで写真や動画のバランスを測ります。この機能はプライベートの撮影でも良い写真を撮るために効果的な機能ですので普段からオンにしておくことをおすすめします。

次にフラッシュ機能は基本的に常にオフにしておきます。暗い場所で撮影する際にはついついフラッシュを光らせて撮影しがちですが、フラッシュによる光はスマホから被写体に向けてまっすぐ発せられますので、不自然な印象の写真になったり、被写体の後ろに重々しい影が映ってしまったりします。

そのため、余程のことがない限りフラッシュは光らせないようにします。ただ、逆光が強くて被写体が暗くなってしまう場合にはフラッシュを使うことで、被写体をしっかり見せる写真をとることができますので、その際はフラッシュをオンにして撮影します。

タップでピントを合わせて露出補正バーとAE/AFロックを活用

続いてタップでピントを合わせるという点ですが、これは多くの方がすでに利用されていると思いますが、似たような操作で使用する露出補正バーやAE/AFロック機能も非常に便利な機能ですので活用することをおすすめします。

この機能の使い方について、スマホもデジタルカメラと同じように、何も設定していない状態では、ピントが当たっている被写体の明るさに合わせて露出を自動で調整するという便利な機能が備わっているのですが、その機能が作用して被写体が望ましい明るさにならない場合があります。それを手動で補正する機能がAE/AFロック機能や露出補正バーとなります。

操作方法はスマホの種類によって異なる場合がありますが、基本的には画面をタップでピントを合わせる際にそのまま長押しすると、AE/AFロックがかかり画面に明るさを調整するバーが出てきますので、それを指で直接操作します。

手振れ防止の工夫と便利アイテム

最後に手振れの防止についてですが、一番大切なことは手振れが起こらない安定したポーズで撮影することです。ただ、これでもやや暗い場所や不安定な場所では手振れが起きることもあります。これを防ぐためにはスマホ用の三脚を用いることをおすすめします。

一方で動画の場合は歩きながら撮ることも多く、写真よりも手振れが起こりやすくなります。動画は少しでも手振れがあると非常に見づらく、ときには気分が悪くなることもあるため、細心の注意が必要となります。

そこでおすすめするのがジンバルやスタビライザーという動画撮影用の手振れや揺れを防止する機械。これらの機械は歩きながらや走りながら撮影しても画面の揺れが少なかったりゆるやかになるため、安定した動画を撮影することが可能となります。

写真や映像のクオリティを高める3つのポイント

より良い写真や動画を撮影するために便利なスマホのカメラ機能ですが、撮れる写真や映像の「見栄え」については、これまでの写真用のカメラや映像用のカメラのときと同じく、撮影者の技術やセンスが欠かせません。

そこで、ここからはスマホに限らず、より良い写真や動画を撮るため技術やセンスの高め方を3つに分けてお伝えしてまいります。

「何を伝えるためなのか」を考えながら撮る

読まれない社内報の共通点の一つとして写真が良くないことが挙げられます。

人物写真が証明写真のようなものや、テーブルの角から撮影した会議写真、職場の角に立って部屋全体を撮影しただけの職場写真といった写真ばかりで埋め尽くされた、取扱説明書のような社内報は人の目を惹きつけず、心に響くような誌面にはなりません。

と言うのも、写真や動画は単なる説明用の素材ではなく、本来は人の表情や動作、目線、場の雰囲気や臨場感など、言葉や文章では伝えることが難しいノンバーバルな情報や重要な意味を語り掛ける素材だからです。

撮影する際にはこのような写真や動画の本来の役割や捉え方を意識して、この写真や映像を見せる意味は何かといったことや、見せることで何を感じてもらいたいのかといったことを考えながら撮影することをおすすめします。

組み合わせをイメージしながら撮る

写真も映像も一枚で成り立たつものではなく、他の写真や映像との組み合わさることによって、さまざまな情報や印象を豊かに伝えることができます。

例えば引きの写真や映像だけで組み合わせると、非常に単調で平面的な印象の誌面や動画になったり、アップの写真や映像だけで組み合わせると全体的に重々しい印象になったり、圧迫感のある誌面や動画になったりしてしまうことになります。

それとは逆に、アップの写真と引きの写真を並べて配置したり、アップの写真を大きく配置して、引きの写真を小さく配置することによって、誌面に奥行が感じられたり、動きが感じられるようになり、見る人を惹きつけ感情に訴えかけられる誌面にすることができます。

このように、撮影するときには掲載する誌面のどの位置に配置する写真なのか、あるいは動画の何を語るシーンなのか、何を感じ取っていただくためのカットなのかを考えたり、完成した社内報を見る人がどのような認識や印象、実感を得ると成功なのかをイメージして撮影することが大切です。

全身をフルに動かして撮り方を工夫しながらたくさん撮る

「何を伝える写真(あるいは動画)なのか」「どのように組み合わせるのか」といったことを考えながら撮影することが大切だとお伝えしましたが、考えたことを写真や動画といったカタチにするために、最後に重要なポイントをお伝えします。

それは、撮影するときは全身をフルに動かすことです。先ほどアップや引きの写真や動画とお伝えしましたが、これは望遠やズーム機能を用いても構わないのですが、まずは被写体に近づいたり離れたりするといった自らの動きで最良の撮影ポイントを探すことが大切です。

また、脚立に乗って高い位置から撮影したり、あるいは低い姿勢で撮影したり、時にはスマホを上下逆向きにしてレンズを限りなく地面に近づけて撮影するといった、目線を変えることも効果的。

構図についてもスマホを被写体を画面の真ん中に写して撮影するのではなく、グリッド線の右側や左側に合わせて撮ったり、水平線に位置する高さを上のグリッド線に合うように撮影することも、これまでにない印象の写真や動画にすることができたりします。

さらに、被写体に近づいてピントを合わせて背景が極端にボケた写真にすることで被写体をナチュラルに強調したり、ズーム機能を用いて迫りくるような背景を表現したりするといった、レンズの特性を活かす撮り方なども効果的です。

撮影を現場の方や投稿していただく方に依頼する方法

ここまではスマホを用いた写真や動画の撮影についてお伝えしてまいりましたが、ここからはスマホで写真や動画を撮影する際の依頼方法についてお伝えしてまいります。

基本的にはデジタルカメラと同じなのですが、希望する撮影をしていただくためには、自分自身で試し撮りやシミュレーション撮影したものを参考として依頼先に提供します。

また、オンライン会議が一般化したこともあり、オンライン会議で具体的に撮影方法を伝えることも容易になりましたので一度試してみてはいかがでしょうか。

最後に依頼時の注意事項の例を以下にご紹介しますので、必要箇所を依頼書にコピペしてご利用ください。

  • 写真や動画の加工アプリで加工した写真
  • インターネット内にあるご自身と無関係な人が撮影したダウンロード写真
  • テーマパークなどで施設側が撮影して購入した写真(個人のカメラやスマートフォンで撮影した写真は可)
  • 解像度が低い写真や画素数が少ない写真(スマートフォンの標準モード程度の解像度や画素数が必要)
  • 暗い写真や明るすぎる写真
  • 法律や社内規定、コンプライアンス、モラル、マナー、社会的な常識や価値観、公序良俗に反すると考えられる写真

社内報制作にあたり注意が必要な著作権についてはこちらへ

まとめ

スマホのカメラの機能やレンズの性能が良くなったことに加えて、保存するための容量も増えるなど、高解像度の写真や映像が誰でも簡単にたくさん撮影できるようになりました。

今回はスマホ撮影の要点や撮影にあたって意識することなどをお伝えしてまいりましたが、スマホの最大のメリットは、デジカメよりも大きな画面で見られたり、失敗した写真や必要ないと感じたデータをその場ですぐに捨てられることではないかと思います。ぜひその機能を活かしていろいろな撮り方を試してみてはいかがでしょうか?

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