社内報コラム

挑戦する広報として、タイムリーな発信とグループの結束を強化<東京センチュリー様広報IR部インタビュー>

挑戦する広報として、タイムリーな発信とグループの結束を強化<東京センチュリー様広報IR部インタビュー>

2020年1月に社内報をリニューアルし、2021年2月にはオウンドメディアを新たにオープンされた東京センチュリー様。広報IR部で制作に携わる笠原智子様(写真左)と猪飼奈央様(同左から4人目)に、複数媒体による情報発信の意義や相乗効果、今後の方向性などについて話をお聞きしました。

グループのすべての人々を意識し、コミュニケーションの在り方を見直す

Q1.社内報リニューアルのきっかけについて教えてください。

笠原様:東京センチュリーグループは、グローバルな金融・サービス企業として、金融の枠を超え多様なビジネスを国内外で展開しています。事業領域が拡大するにつれグループ企業も増えているなか、他の事業分野の出来事が把握しづらくなりつつありました。会社の今を共有し、社員が「自分のことば」で発信できるようになれればという思いのもと、ページを割いて特集を企画したり、新グループ会社紹介、キャリア採用者紹介などの企画を追加するなど工夫をしていましたが、もっとタイムリーな情報連携に課題を感じていました。

社内報の取材をしていると、グループ内でそのような取り組みがあったんですねと私たち自身が知ることや、社員にもこれは知られてないな、うまく共有できれば、と気づく場面もあり、もっと共有できれば社員の皆さんの業務に役立つのでは、会社の成長につながるのではと常々思っていました。

そのような状況でしたので、よりタイムリーに発行するため、またこれを機にコミュニケーションの在り方を見直したいと、リニューアルを行うことにしたのです。

Q2.リニューアル後はどのような誌面づくりを心がけていますか?

笠原様:特集にはタイムリーなものを取り上げたいと考えていまして、新たに動き出した取り組みなどは、前面に押し出すようにしています。

リニューアル号は2020年1月発行だったのですが、2019年の年末に実行した米国・航空機リース会社の完全子会社化を取り扱いました。M&Aは他事業分野でも増えているため、ビジネス誌をイメージしながら、航空機リース事業にかかわっていない社員にも、経緯やこれからの展望などを丁寧に伝えられるように制作を進めました。

表紙から雰囲気を変え、これまで以上にページも使い、しっかりと伝えたことで、多くの社員が注目する内容となりました。

 

猪飼様:私は、リニューアルの時は、営業担当者で読者の立場だったのですが、直接的にかかわりのある部署以外には、あまり知られていないような事例も少なからずあるという実感がありました。社内報の担当になってからは、どうすればグループ内のより多くの皆さんに直接かかわりのない取り組みや事例を知っていただけるかという点を意識しています。

ある一つのニュースに対して「結果」自体はグループの皆さんもご存じなので、そこに至るまでの背景や当事者の想いといった「過程」につながる内容を社内報で深掘りしたいと、いつも考えています。

Q3.制作段階で工夫していることや難しさを感じることはありますか?

猪飼様:取材時点では詳細は流動的といったケースが珍しくないので、誌面に公開できる情報とそうでない情報の線引きに四苦八苦しています(笑)。

ですが、タイムリーな話題を発信することは、社内報の大きな目的の一つ。関係部署の方々に無理なくご協力いただけるよう、誌面でご紹介する内容の状況は、可能な限り細かく把握するように努めています。

また、掲載する内容や掲載時期を検討するため、各部署へのヒアリングを定期的に行うようにして情報のキャッチアップを欠かさないようにしています。このミーティングで進捗を確認することにより、どのような案件が動いているのか、掲載が可能な時期も把握しやすくなりました。

笠原様:2020年は春号を制作し、これを機に1年に3回発行することにしました。以前は夏と新年の年2回発行でしたので、これも新しい取り組みでした。

きっかけは新社長のメッセージを発信したいと思ったことでしたが、企画としても、あまり取り上げたことのなかった「人となり」を知ってもらえるようなかなり踏み込んだ質問を準備しました。当社としては初めての試みでしたので、不安もあったのですが社員にも好評の記事に仕上がりました。

広報として、これからも「挑戦」する姿勢をもっていたいと感じたエピソードです。

Q4.リニューアル後の反応はいかがですか?

笠原様:アンケートを見るとおおむね好意的な反応が多く、ひとまず安心しています。

「社内報を読んでグループの長期的な方針や戦略が理解できた」といった感想は特に嬉しかったですね。

 

猪飼様:キャリア採用の方を紹介する際は、担当業務以外に人柄も知っていただこうと、趣味や好みなどのパーソナリティにも触れるようにしています。「会話のきっかけになった」「キャリア採用の人が分かるようになった」という声も聞き、社員同士の理解が進んでいると感じる出来事でした。

笠原様:「誌面に登場した事業や人物に興味を持ち、連絡をとってつながりができた」と報告をもらったこともありましたね。社内報の記事から発展的なコミュニケーションが少しずつ生まれつつあると、手ごたえを感じています。

社内報は個人にフォーカス。オウンドメディアは企業の全体像を世の中にわかりやすく発信

Q5.オウンドメディアも新たに始められましたが、社内報とオウンドメディアの違いについてお聞かせください。

笠原様:社内報は基本的に東京センチュリーグループの内部に向けた情報発信媒体です。

オウンドメディアは、グループのことを世の中に広く知っていただくための媒体という位置づけで、どなたでも閲覧が可能です。

ビジネスでかかわりのある方々だけではなく、学生の方や社会人の方にも共感していただくことで「東京センチュリーで働きたい」「東京センチュリーと仕事がしたい」と思っていただけるような更新を心がけています。

また、WEB上にも間口を広げることで、情報に触れる機会をグループの皆さんにより多く提供できればという想いも、もちろんあります。


東京センチュリーNEWS(https://tokyocentury-news.jp/)

Q6.内容はどのように差別化されていますか?

猪飼様:社内報は、登場する一人ひとりに焦点を当て、紹介する事例や案件について個々がどんな風に考えているのか、誰がどのような役割を担っているのかといった社員の想いや具体的な活動を発信することに注力しています。

 

笠原様:オウンドメディアでは事業や取り組みそのものをカジュアルに紹介しながら、「東京センチュリーとはどんな会社なのか」をわかりやすく伝えることを念頭に置いています。

たとえば、「DX」というテーマでは、オウンドメディアは東京センチュリーの考えや概要を掲載し、社内報では社員の座談会で現場の声を届けるといった内容にしています。

また、興味を持っていただくためにキャッチーなタイトルを考え、最後まで読みやすいように画像の配置などにも気をつけています。動画などWEBならではのコンテンツも取り入れており、今後も冒険的な企画にチャレンジしたいです。

Q7.複数の媒体があることのメリットは?

猪飼様:紙とWEBが、互いに入口の役割を果たすということだと感じています。

紙の社内報を読み、WEBのオウンドメディアや社内ポータルで発信している社内報号外でさらに情報を仕入れる。オウンドメディアで触れた情報をもとに、社内報で理解を深める。このような相乗効果が生まれることを期待しています。

グループ内の共有と連携を促進しながら、
いつの日かワールドワイドな広報チームを結成したい!

Q8.広報の業務において、今後の目標や目指すべき方向性についてお聞かせください。

猪飼様:広報IR部に異動してきて、グループ全体を広く見渡せるようになりました。各種の事業における課題や強みといったことも、おぼろげながら自分なりに整理できるようになったと感じています。

取材と制作の過程で得た部署ごとの事例やグループ企業のニュースはこれからも随時お届けし、グループ間のスムーズな共有と連携を支えていきたいと思います。

 

笠原様:りえぞん企画さんに一部ライティングもお願いしたオウンドメディアでは、社会的な課題も積極的に取り上げていく予定です。たとえばSDGsやDXなどに対する東京センチュリーの取り組みをご紹介し、それを目にした方が自身のビジネスや暮らしに役立てていただく。課題解決の一助となるような有益な記事を充実させることで、世の中全体に広く貢献したいと願っています。

ここ数年はタイやシンガポール、アメリカなどの海外の事業が活発です。最新号ではオンラインミーティングで海外拠点のインタビューも実施しました。気づいたのは世界のどこであっても同じ課題を感じていたり、想いを持っているということです。より幅広く共有できればと思いますし、各地の事例を効果的に発信するために、広報チームも将来的には国籍や生活拠点にしばられないワールドワイドな体制を整えることができないかと、個人的には考えています。

Q9.最後に、今後りえぞん企画に望むこと、期待していることを教えてください。

猪飼様:りえぞん企画さんには、特集の構成から誌面デザインまでいつも想像以上の内容を提案いただき、本当に感謝しています。米国・航空機リース会社・ACGの完全子会社化をメインの特集にしたリニューアル第1弾では、「ACGと描く未来」というフレーズと、飛行機をデッサンしているイラストをマッチングさせた表紙がすごく素敵でした。

 

社会情勢や業界の動向を踏まえた的確なアドバイスをいただき、いつも助かっています。制作段階でのデザイン案は、見せていただくたびに「グループの皆さんに早くお届けしたい!」という気持ちが高まっているので、これからも気持ちよく一緒にお仕事できることを楽しみにしています。

笠原様:りえぞん企画さんとお話をしていると社内目線と外部目線の違いが明確になり、ハッとさせられることがたびたびあります。相談事もタイムリーに解決していただき、とてもありがたいパートナーです。

東京センチュリーでは「その挑戦に、力を。」という言葉をコーポレートスローガンに掲げているのですが、この言葉は広報担当者としても、実践し続けなければいけない企業姿勢です。この先の制作においても、固定観念にとらわれない、「挑戦」のある企画を一緒に制作いただけたらと思います。

東京センチュリー広報IR部の皆さま

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