社内報コラム

【コロナ時代の社内報】正しい企画作りの方法とは

【コロナ時代の社内報】正しい企画作りの方法とは

新型コロナウイルスの流行を受けて社会が大きく変わろうとしています。社内報をはじめとする社内広報も、伝える情報や伝え方、紙の社内報の届け方やWeb社内報の閲覧環境など、さまざまなことを抜本的に変革する必要があると感じているご担当者さまが日に日に増えてきています。そこで今回の記事では、withコロナ/アフターコロナにおける社内広報再構築のための考え方をお伝えします。

withコロナ/アフターコロナを想定した社内広報は「今」から着手する

社内報の制作を在宅勤務やリモートワークで行っているご担当者さまは、この間、社内報を社員に届ける方法や編集会議、取材、撮影、外部スタッフとの連携、外部から閲覧できないWeb社内報の改修など、新しい仕事の進め方を模索し、徐々に慣れたり乗り越えたりしてこられたのではないでしょうか。

「withコロナ/アフターコロナ」というキーワードのように、新型コロナウイルスの終息はまだ先ということ、以前のような世の中には戻らないことを想定して、経営方針や経営体制の見直し、社員の働き方、働く環境などの刷新がますます加速すると思われます。

社内広報の方法や手段、社内報の内容や進め方について、できるだけ早いタイミングで、これまでの常識に縛られず、抜本的な変革も視野に入れた構想を立てる必要があります

新しい社内広報を考えるためのフレームワーク

これまで社内報のリニューアルやWeb社内報の導入、それらの最適化は、あくまでも現状の改善や見直しといった観点で進めてこられたのではないでしょうか。しかし、今回は抜本的かつ非連続的な思考が必要になるため、どこから着手すれば良いか分からないとお悩みの方は多いでしょう。

そこで、これはあくまでも私たちの私案ではありますが、「マーケティングの4C」というフレームワークで考えることをおすすめしたいと思います。

マーケティングの4Cとは

マーケティングの4Cとは、下記の頭文字をとったもので、顧客の視点を重視したフレームワークです。

<マーケティングの「4C」>

  • 価値(Customer Value):サービスや商品から顧客が得られるもの(メリットや課題解決、使うのがうれしいという感情なども含む)
  • コスト(Cost):顧客の経費・負担(入手にかかる時間や手間、心理的な負担など)
  • 利便性(Convenience):入手の手軽さ(提供する場所のアクセス、決済の選択肢など)
  • コミュニケーション(Communication):双方向のコミュニケーション、互いに情報が届いているかどうか

マーケティングでは、このフレームワークをつかって、サービスや商品が顧客にどんな価値を提供できるかを考えます。

また、マーケティングのフレームワークには「4P」というものもあります。こちらは以下の頭文字をとったもので、生産者側の視点から考えられています。

<マーケティングの4P>

  • 製品(Product):製品の機能・仕様
  • 価格(Price):製品の販売価格
  • 場所(Place):販売場所
  • プロモーション(Promotion):広告宣伝

「4P」と「4C」はそれぞれ対になっています。

  • 価値(Customer Value)=製品(Product)
  • コスト(Cost)=価格(Price)
  • 利便性(Convenience)=場所(Place)
  • コミュニケーション(Communication)=プロモーション(Promotion)

社内広報は会社の情報を社員の皆さまに届ける行為です。つまり、情報を社内報という製品にし、製品である社内報に一人でも多くの社員の方に価値を感じてもらい、ぜひ手に入れたいと思ってもらう仕組みを考えるマーケティング活動と言えるのです。

今回の社内広報の刷新にあたり、もっとも大きな変化は社員の皆さまの生活様式です。ユーザーの行動の変化に対応させること、つまり、つくり手側の視点ではなく受け手側の視点で考える方が本質的です。このことから、今回使用するフレームワークは4Pではなく4Cになるのです。

マーケティングの4Cを用いた社内広報の刷新

マーケティングの4Cを用いて、社内広報を刷新する考え方です。

1.利便性(Convenience)

まずは、社内広報の情報を受け取る場所や状況の変化が刷新の基点となるため、情報の受けやすさ「利便性(Convenience)」をスタート地点とします。

2.コミュニケーション(Communication)

次は、情報を伝えたり、社内コミュニケーションを活性化させるという社内広報の目的に立ち返るという点を捉えて「コミュニケーション(Communication)」について検討します。

3.価値(Customer Value)

そして、社員の皆さまにとって社内広報や社内報が、これからどのような役割を果たすことが望ましいかという「価値(Customer Value)」を考えます。

4.コスト(Cost)

最後に、社員の皆さまがその情報を受け取るための負荷として、どの程度の分量や頻度の許容が可能か、また発信する側の予算などを考慮します。

これからの社内広報について、「何からどんな風に手をつければよいか分からない」「どう考えよう」とお悩みでしたら、まずは、こんな風に「4C」の概念をつかって、新しい社内広報のイメージやグランドデザインを描いてみてはいかがでしょうか。各項目にそって、考えられることを書き出してみるとヒントが見つかるかもしれません。

まとめ

新しい生活様式を取り入れながら進んでいく今とこれからについて、社員の皆さまはもちろん、制作する担当者ご自身の安全や安心を第一とした社内報づくりが求められます。同時に、社内広報のあり方について、これまでとは異なる進め方や考え方が必要だということは、意識的にも肌感覚としても、ひしひしと感じておられると思います。

これまでにない規模の不確実性を前にしている今こそ、より積極的な社内広報活動に取り組んでいただけるよう、お役に立てる情報を通じて、皆さまの前進を支援してまいります。

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