社内報コラム

【リニューアル事例】読まれない社内報が活用される社内報に

【リニューアル事例】読まれない社内報が活用される社内報に

今回は、私たちがお手伝いした会社の社内報リニューアルの成功事例についてご紹介します。この会社では、もともと社内報はあまり社員に読まれておらず、読者アンケートも少ない状況でzた。そこから、いくつかの新しい企画を準備し、「社員に読まれる社内報」にリニューアルしました。

情報の共有から活用される社内報にリニューアル

リニューアルのきっかけ

今回ご紹介するのは、BtoBのメーカーの社内報リニューアル事例です。

会社の状況
  • グローバルに展開するBtoBメーカー
  • さまざまな国や地域で働く従業員
  • M&Aによる会社の規模、従業員数、事業領域の急速な拡大
社内報の状況

異なる文化の社員が増え、それらをまとめるために、伝えるべき情報の量や範囲、伝えるべき対象が加速度的に増加していた

そこで、改めて何を伝えるべきかを検討し出したことがリニューアルのきっかけでした。

読者アンケートから見えてきたこと

リニューアルが決定して行った最初の仕事は読者アンケートの読み解きです。多種多様な職種、立場、状況の社員からの意見は確かにさまざまでしたが、あまり読まれていないことが共通していました。加えて読者アンケートそのものの数も非常に少なく、適切な統計などは不可能な状態。リニューアルはスタートから大きな壁にぶつかったのです。

課題の発見

そこで、私たちは、あまり読まれていないことや読者アンケートの回答者数が少ないことから、「そもそも社内報に関心が持たれていないのではないか」というシンプルな問題に立ち返りました。そこから、「なぜ関心が持たれないのか」という視点で、社内報を客観的に見てみることにしました。
私たちが気づいたのは、会社に関するたくさんの情報が掲載されているけれども、読む必要性が見つからないということでした。
というのも、このとき社内報では、一体感や帰属意識を醸成したりグループ共通のDNAや「らしさ」を受け継ぐために、グループの現状や目指す方向、成り立ちなどをさまざまな切り口で伝えていたのですが、この会社は規模が大きくなりすぎてしまい、細分化や専門家が進んだ一人ひとりの社員にとっては、「自分の領域には関係のない情報」としてしか捉えられていないのではないか、という考えに行きついたのです。

こうした背景を踏まえてまずは社内報を読んでもらうために、「誰もが読んでみたくなる役立つツール」にして、その上で会社として伝えるべき情報や、社員に浸透させたい考え方などを伝えていこうという方向性を導き出しました。

リニューアルの目的の設定

こうして、社内報のリニューアルの目的は「一人ひとりに役立つ社内報にする」になりました。実は、当初「一人ひとりの仕事に役立つ社内報」としていましたが、価値観や働き方が多様化するなかで、役立つ対象が仕事だけでは不十分ではないかという考えのもと、「一人ひとりに役立つ社内報」になりました。

社員の役に立つ社内報の企画案

1)仕事以外でも役立つ情報

まず考えたのは、全社員が共通して知りたい情報について。これはすぐに決まりました。

  • 一つ目は、ちょうど会社が「健康経営」を宣言したこともあり、社員の健康に役立つ情報を入れようということ。
  • 二つ目は、同じく推進していた「働き方改革」により残業が減るなど成果があがってきていたことから、空いた時間にみんなが何をしているかを共有するコーナー

この2つのコーナーは、事業領域や業務範囲を超えて、

  • 誰にでも役に立つ
  • 心身ともに健康になることで、仕事への意欲も高まるのではという期待
  • さまざまな社員を紹介できる

といった点が、非常に有効と判断され、スムーズに決定しました。

2)仕事で役立つ情報

今回のリニューアルは「一人ひとりに役立つ」ことが目的です。
そこで、部門や部署のそれぞれの業務ではなく、仕事をする上で必要な「共通のスキル」に着目しました。

例えば、

  • 仕事をスムーズに進めるためのコミュニケーション力、
  • コミュニケーション力の基本である相手の立場を理解するスキル、
  • そのほか業務効率を高めるためのITスキル
  • 業務の見直し方などは、ほとんどの現場で役に立つ情報です。

特にメーカーでは生産管理や製造現場などに生産性を高める意外なノウハウがあることが多く、工場の方に「仕事の断捨離術」を教えてもらうコーナーに決まりました。これは、工場で働く社員を登場させることができる点も好評でした。

3)経営上の課題を解決する

次に着目したのは経営のマネジメント方針でした。この会社は、ダイバーシティやインクルージョンを重視しており、社内報でもその視点は当然必要でした。

そこで生まれたアイデアが、
人との違いを知ることができて、さらには職場内で休憩中などに楽しめる、日々の何気ないコミュニケーションを生み出すきっかけとなるアンケート企画でした。

アンケートで聞くことは、例えば「一番好きな寿司ネタは?」や「宝くじで10万円当たったら何をする?」、「誕生月以外の好きな月は?」など。こうした仕事と全く関係ないテーマを用意して、その理由やきっかけなどを聞きます。設問のポイントは食に関することや生活スタイルに関することなど、回答を見て誰もが嫌な思いをしないことです。
募集方法は記事に次回のアンケートテーマを記載し、読者アンケートに回答していただくようにしました。これは読者アンケートを少しでも多くする狙いもありました。

ところで、ダイバーシティやインクルージョンというと、性別や国籍が違う人たちと同じ職場で働くことととらえがちですが、本質的には共に働く人たちの経験や感覚、思考、仕事観、趣味嗜好などを共有し、さまざまな問題の解決や新しい価値を生み出すことを指します。
上記の企画は、こうしたダイバーシティやインクルージョンの本質的な考え方をしっかり考慮したものでもあったのです。

リニューアルの成果

これらのリニューアルは結果としてとても良い効果をもたらしました。

  • まず、読者アンケートの数が大幅に増えました。特に「アンケート企画」は好評で、読者アンケートで毎回いろんな回答を楽しみにしているという評価をいただきました。
  • 読者アンケートから、社内報の発行を楽しみにしてくれている人たちが増えたこともうかがえました。

そして、社内報づくりをお手伝いしていると、読者である社員の皆さまだけではなく、社内報の制作に関わる人たちも、社内報づくりが楽しく、ワクワクできることが多くなったことが、何よりもの成果だったんじゃないかと感じています。

まとめ

経営環境の不確実性が高まる今、生産性向上の鍵と言われる組織の垣根を超えたコミュニケーションをいかに活性化するかということが経営としての大きな課題となっています。若手や現場を起点により多くのチャレンジを生み出すことをマネジメント上の大きな課題とする会社も多くなってきました。ある会社では社内報では珍しい「ターゲティング」や「ペルソナ」という考え方や手法を取り入れて成果を出されているところもあります。

このように、社内報は社会の変化や会社の成長に合わせて、常に進化し続ける必要があります。例えば3年間、あるいは長くても5年間ほど、社内報のリニューアルをしていないというご担当者は、この記事を読んだことをきっかけに、ぜひリニューアルにチャレンジしてみてください!

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