社内報コラム

【コロナ時代の社内報】における取材・撮影のポイント

【コロナ時代の社内報】における取材・撮影のポイント

これまで社内報の写真は会議室などでインタビューと同時に撮影されていたことが多いと思います。しかし、アフターコロナ/withコロナの世の中では、密閉空間ではなく換気の行き届いた広い場所などで撮影する機会も多くなることが予想されます。そこで今回は、オープンスペースで魅力的な写真を撮影するための工夫と注意点について、場所ごとにお伝えします。

 

オープンスペースでの撮影の可能性と注意すべき点

撮影をオープンスペースで行う場合、場所の特徴を生かして少し工夫を加えると、会議室では不可能だった新しい見せ方ができる可能性が広がります。

今回は以下の場所での撮影ポイントをご紹介します。

社内報 撮影場所(オープンスペース)

  • 廊下・エントランス
  • 階段
  • オフィス
  • オフィスビルの前
  • 公園や公共の広場

屋外で撮影する場合は、特に以下の点に注意してください。

屋外での撮影の注意点

屋外で撮影する場合は、特に以下の点に注意してください。

  • 事前の撮影申請や許可
  • 像権の問題
  • 悪天候への対策
  • 撮影時間の日差しと影
撮影申請や許可

ビルを管理している部署や管理センター、テナントビルの管理者などに撮影の可否や申請方法を確認しておきましょう。ビルの敷地外の歩道など、公共エリアで撮影する場合は、事前に所轄の警察署に届出する必要があります。被写体はビルの敷地内でも、カメラマンが歩道から撮影する場合も同様の届出が必要になります。

また、たとえ届出が完了していたとしても、通行人の邪魔にならないようにすることや、車道や横断歩道では撮影しないといった注意が必要です。

肖像権の問題

往来している一般の方の顔が写らないように配慮する必要があります。

なお、著作権についてはモニュメントや看板でも、それが屋外に設置されているものについては、写真に写り込んだとしても問題ありません。

悪天候への対策

外で撮影するときにどうにもできないのが天候です。万が一の場合を考え、あらかじめ屋内の撮影場所を決めておきましょう。また、複数日程を準備しておいて、当日の朝に日程変更が可能なよう関係者のスケジュールを調整しておくという方法もあります。

撮影時間の日差しと影

時間によって日の光や影が望ましくない場合があります。たとえば太陽が窓に反射して予想外の方向から光が差し込むようなことも。屋外での撮影を計画する場合は、撮影予定と同じ時間帯に、撮影現場をロケハンをしておくことをおすすめします。

では、ここからはオープンスペースでの撮影について、場所の特徴を活かした撮影のテクニックや注意点、撮影できる写真のイメージをご紹介していきます。

奥行きのある写真が撮れる「廊下・エントランス」

廊下やエントランスは、奥行きのある写真を撮ることができる魅力的な場所のひとつです。壁を背にする場所ではなく、被写体の後ろに廊下が続く場所で撮影してみてください。また、このような奥行きのある場所では、望遠レンズを使った撮影を試みてください。望遠レンズは、背景を雰囲気良くボカすことができ、被写体がキリッと引き立った印象の写真が撮影できます。また、被写体との距離をあけ密接を避けるという側面もあります。

注意点は、明るさと光です。廊下やエントランスはやや暗い可能性があります。ストロボを使用する場合、光の向きは被写体に直接当てるのではなく、壁に反射させるように調整することをおすすめします。

また、廊下やエントランスはダウンライトの場合が多く、光が被写体の真上にくる場所は避けて撮影しましょう。

POINT

「廊下・エントランス」の撮影ポイント

・魅力は奥行きのある写真が撮影できる点
・撮影場所は、被写体の後ろに廊下が続く場所
・望遠レンズを使用する
・ストロボは壁に反射させる/ダウンライトの真下を避ける

意味や意思を感じる写真が撮れる「階段」

階段もさまざまな工夫ができ、意味を感じる写真を撮ることができる場所です。

ポイントは高低差です。開かれた明るい場所を選ぶ必要がありますが、階段では室内ではできないような高い位置や低い位置からの撮影ができ、写真に意味が生まれます。高い位置から撮影すると、被写体の目線が上向きになり、被写体の強い意志を感じるような写真にすることができます。逆に、低い位置から撮影すると、未来を展望しているような印象の写真にすることができます。その場合、カメラ目線ではなく、カメラから目線を外して遠くの方を見ていただきます。

階段での撮影時は足元に注意してください。当たり前すぎるように感じますが、撮影中は思っている以上に集中しているために、ついつい足元がおろそかになり、ときどき階段から足を滑らしそうになりますよ。

POINT

「階段」の撮影ポイント

・階段の高低差を生かした撮影
・高い位置から撮影した目線が上向きの写真は、強い意志を感じる写真に
・低い位置から撮影するときは、カメラ目線ではなく遠くの方を見てもらう
・足元には要注意

ドキュメンタリー風の動きを感じる写真が撮れる「オフィス」

オフィスで撮影する魅力は何といっても「現場感」。オフィスでは、ともに働く人たちの日常の雰囲気を醸し出しながら撮影することができます。

現場感が伝わる写真を撮影するポイントは単焦点レンズとシャッタースピードです。

まず、被写体には自席ではなくオフィスの風景を背景にして立っていただき、望遠レンズ、あるいは単焦点レンズを使用します。単焦点レンズは、撮影できる背景の範囲が望遠レンズよりも広いため、オフィスを広く撮影することができます。

さらに、シャッタースピードをやや遅めにすると、周囲がブレた写真を撮ることができます。うまくブレている写真を撮ることができると、その写真はドキュメンタリーのような意味深さを感じるものとなります。

注意点は、そのオフィスへの撮影の周知と、周囲の方には通常通り仕事をしていただくこと、あらかじめデスク周りやオフィス内の整理整頓をしていただく必要があることです。

POINT

「オフィス」の撮影ポイント

・一緒に働く人たちの様子を背景にして撮影する
・単焦点レンズを使用する
・シャッタースピードを遅くする
・撮影の協力を事前にアナウンスしておく

表情豊かな写真を撮ることができる「オフィスビルの前」

オフィスビルの前での撮影は、明るい自然光の元で行いますので、表情豊かな写真にすることができます。奥行きのある写真はもちろん、明るい青空の下、緑のある風景、オフィスビルを背景にした写真などを撮ることができるため、表現の幅や写真の魅力が圧倒的に広がります。

冒頭でお伝えした「屋外での撮影の注意点」には、十分配慮するようにしてください。

未来志向のある若々しい写真が撮れる「公園や公共の広場」

公園や公共の広場では、開放的な印象の写真や風を感じる爽やかな写真、季節感のある写真を撮影できます。天気が良い日は、やや下から見上げるように撮影すると、美しい青空を背景にした写真を撮ることができ、チャレンジする意欲が感じられたり、未来志向や若々しさが感じられる写真になります。被写体のやや斜め後ろから日の光が差し込む位置で撮影すると、キラキラとしたみずみずしさのある綺麗な写真を撮ることができます。

このような場所での撮影も、事前の申請や許可については所轄の警察署に加えて公園などの広場の管理者に確認して許可を得ておく必要があります。また、公園は一般の方の憩いの場です。その点も考慮して、撮影は速やかに行う必要があります。そのため、事前に撮影予定の時間帯を選んでロケハンをしておきましょう。

さらに、公園のような広場は、撮影時にイベントが行われたり子どもたちが遠足で訪れているといった予想外のことが起きます。そのため、ロケハンでは、その場でどのようなことが起こり得るかを想定して、そのための対策を立てておくことをおすすめします。

これらをクリアすることができれば、公園などの公共の広場もまた、社内報の人物撮影をするロケーションとしては最良の場所と言えます。

POINT

「オフィスビルの前」「公園や公共の場」の撮影ポイント

・自然光による表情豊かな写真・表現の幅が広い写真が撮影できる
・事前の許可や申請には注意/撮影時刻にロケハンをしておく
・公園などでは、当日イベントが開催される場合もあるので注意

まとめ

会議室とは異なり、オープンなスペースでの撮影は、社内外問わず事前の準備に一手間とられてしまいます。しかし、それらをクリアすると、これまでにはない新鮮な表現や多彩な撮影ができますので、是非チャレンジしてみてください!

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