社内報コラム

【初心者必見】社内報の作り方・制作までの流れを分かりやすく解説

【初心者必見】社内報の作り方・制作までの流れを分かりやすく解説

今回の記事は、特にはじめて社内報制作の担当になった方に向けて社内報づくりのキホンのキ、社内報の制作プロセスをご説明します。社内報の作り方に関して分からないことや不安に感じることを少しでも減らして「社内報づくりが楽しい!」と感じてもらえるようにお伝いできればと考えています。

そもそも「社内報」ってどんなもの?

「社内報」とは、会社の理念や方針、決算、社員の紹介、事業の状況、社内イベントの告知などを掲載して、社員全員で共有するためのコミュニケーション媒体です。

社内の情報を共有し、会社の目指す方向の浸透やエンゲージメントの向上、モチベーションアップ、社員同士のコミュニケーション促進などの効果を目的に多くの企業で発行されています。

以前は雑誌や新聞のように紙媒体での発行が一般的でしたが、近年はWEB社内報を導入する企業も増えています。

社内報の目的についてこちらへこちらへ

社内報制作の基本的な流れ

はじめての社内報づくりの不安は、業務の全体像が見えないことではないでしょうか。そこで、まずは全体の大きな流れをご紹介します。

一般的に、社内報づくりは次のような工程で進みます。

1.発行までの基本スケジュールを決める
  • 以下の工程に従って、制作のスタートから納品までのスケジュールを作成する
2.基本の台割を決める
  • 全体のページ数、コーナーのページ数を決める
3.企画を立てる
  • 特集やイレギュラーページの企画を立てる
  • 連載コーナーの次号のテーマの決定や取材先、原稿執筆の依頼先を決める
  • その他のページで新たな企画が必要な部分について企画を立てる
4.各コーナーのスケジュールを決める
  • 特集やコーナーごとに行う作業をそれぞれ個別に洗い出して基本の台割に記入する
  • 基本スケジュールをコーナーごとに分割する
  • 分割したスケジュールにそれぞれの作業の必要期間を考えながら仮予定として記入する
  • スケジュール全体を見渡して進め方にムリ・ムラ・ムダがないかを見直して調整する
5.デザインやレイアウトを作成して掲載要素を決める
  • 特集やイレギュラーコーナーの掲載要素を決める
  • 特集やイレギュラーコーナーのデザインを作成する
  • 新たにデザインを作成したページの文字数を割り出す
  • 連載コーナーに入れる要素を決める
6.取材や原稿執筆を依頼する
  • 3で決めた取材先や原稿執筆の依頼先に依頼を行う
  • 原稿を執筆していただく記事に写真が必要な場合は執筆と合わせて写真の依頼を行う
7.情報を集める
  • 社内報に掲載する社内の情報を集める
  • 記事の作成や編集に必要な情報を集める
  • 取材記事については取材対象者に企画の趣旨を取材前に伝えて必要な情報を予め得る
  • 集めた情報を整理する

企画づくりのための情報収集についてはこちらへ

8.スケジュールと基本の台割を調整する
  • 台割に情報の追記や変更点などの修正を行う
  • コーナーごとに分割して仮予定を入れていたスケジュールを改めて調整する
9.記事を作成する
  • 取材が必要な記事は取材を行う
  • 取材した情報をもとに原稿を執筆、推敲する
  • 執筆、推敲した取材原稿を取材対象者に送り、内容を確認していただき修正する
  • 自分自身で原稿を執筆する記事は執筆、推敲する
  • 原稿の執筆を依頼した記事は原稿を取り寄せる
  • 取り寄せた原稿を推敲する
10.原稿をデザインに配置する
  • 文字原稿や写真原稿、作図原稿などをデザインに配置する
  • 掲載した情報が正しい位置に配置されているかを確認する
  • 取材記事を掲載したページや依頼して作成した原稿を掲載したページの本人確認を得る/li>

社内報のデザインについてはこちらへ

11.校正・校閲を行う
  • 原稿の文字や表記方法に間違いがないかを確認する
  • 掲載した情報に不備や誤りがないかを確認する
  • 文字の間違いや情報の不備、誤りを修正する
  • すべての確認を行い、変更や修正が済んだら校了させる
12.レイアウトデータの入稿・色校正を行う
  • 校了したデータを印刷会社に渡して色校正を出してもらう
  • デザインの配色、写真の色を確認する
  • その他、印刷会社に渡した校了データとの違いがないかを確認する
  • 不備や誤りのある箇所に補正指示を記入する
  • デザインやレイアウトなど校了する修正が必要な箇所は修正し、そのデータを印刷会社に渡す
  • 補正や修正が済んだ状態の校正紙(色校正紙または簡易色校正紙)を確認する
13.発行準備を行い完了する
  • 総発行部数、配送先と配送先ごとの部数を印刷会社に伝える
  • 借り受けていた資料や写真などを貸していただいた方に返却する
  • 編集で用いた資料を整理してストックする
  • 印刷会社から発行前の見本を受け取り、誤りがないかを確認する
  • 誤りが発覚した場合は速やかに上司などに報告して善後策を検討し対応する
  • 編集、制作におけるすべての業務や進め方について振り返りを行い改善策を立てる
  • 改善策を編集、制作、印刷などの関係者に伝えて協力を得る
  • すべての業務を完了させる

社内報を外注する

これらをすべて自社で行い社内報を作る企業もありますが、外部の制作会社やスタッフに外注・委託するという方法もあります。ここでは社内報を外注する場合のメリットとデメリットをお伝えします。

外注のメリット

まずは社内報を外注することで、得られるメリットをご紹介します。大きく以下の3点が挙げられます。

・業務負荷が減る(他の業務に集中できる)

・プロの意見や見方を反映できる

・他社事例を参考にできる

社内報の作成を外部に委託してしまえば、担当者の業務負担は軽減されます。その結果として、より重要な他の業務に集中できるようになります。

またすでにノウハウをもっているプロに委託することで、自社では思いつかなかったアイディアやアドバイスを得られやすくなります。同業他社の制作物を参考にして、社内報を検討することも可能です。プロに頼むことで、高いクオリティを保てるというメリットがあります。

外注のデメリット

反対に社内報を外注することで、次のようなデメリットがあります。

・費用がかかる

・イメージと異なるものができてしまう可能性がある

社内報を外注すれば、当然費用が発生します。それゆえ予算内におさまる外注先を探す必要があります。

また外注先がいくらプロでも、密に情報共有がされていなかったり、認識の齟齬があったりすると、イメージと異なるものが出来上がってしまう可能性があります。そのため適宜打ち合わせをすることや、完成イメージを共有することによって対策することが求められます。

手順

社内報を外注する際の手順は、大きく以下のとおりです。

  1. 外注先を選定する
  2. 打ち合わせにてすり合わせを行う
  3. 取材・撮影・原稿作成に入る
  4. イラスト・デザインを制作する
  5. 印刷・製本する

まずは自社に適した外注先を選定することが重要です。単なる印刷だけでなく、企画や編集、デザインのプロが所属する制作会社を選ぶことをおすすめします。

外注先を選んだら打ち合わせを行い、どのような社内報を作成したいのかを伝えていきます。この段階で認識の齟齬がないように、念入りに確認します。

企画内容が決まったら、実際に取材や撮影、原稿作成に入ります。ここでは形にしていく段階なので、時間をかけて作成することになります。また必要に応じて、イラストやデザインの制作も外注先に依頼します。

最後に校閲・校正まで行って社内報の内容が確定したら、印刷・製本して完成です。

まとめ

もちろん、社内報制作の進め方は会社によって異なる部分もありますので、お伝えしている通りの流れをそのまま取り入れることが難しい場合もあるかと思います。これを基準に「私の会社の場合はそんなことしていないな」「ここは私の会社ではこうすれば良いな」ととらえていただくと良いのではないかと思います。あるいは「ここの進め方がウチとは違うけど、どうしてだろう?」「この部分はウチはこうしているけど変えた方が良いのかな?」といった疑問があれば、先輩や上司にその理由や意図などを聞いていただけると、さらに理解が進むのではないでしょうか。

この記事が、少しでもはじめての社内報づくりの不安解消にお役立ていただければ幸いです。

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