コラム 仕組みづくりの発想を持てば社内報はもっと良くなる?

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社内報に対する、ある社長の思い

先日、社内報を初めて発行される会社の社長に、社内報の創刊に向けた思いをお伺いする機会がありました。

その会社の事情や創刊の背景については、この記事では割愛しますが、その社長がおっしゃっていたことが、メディアとしての社内報の性質を端的かつ適切に表していると感じましたので、この記事をご覧の皆さまにお伝えしたいと思います。

社内報は誰がつくるツールなのか

社内報を創刊したり定期的に発行する意図は会社によってさまざまですが、発行目的は主に、経営理念や経営方針の理解や浸透、経営者の意思や意向、思いを伝えたり、経営ビジョンや会社が目指す方向、そのための考え方や実行内容を共有するといった、一つの会社としての在り方や指針を示すことや、あるいは会社への愛着や帰属意識、愛社精神の醸成を図ること、社員どうしが共に働く仲間として、仕事や会社への思いを伝えあったり、分かち合ったりすること、さらにはコンプライアンスなど、社員として知っておくべき知識や認識の理解と定着を図ることなどが挙げられます。

また、こうした目的に対して、どのように創っていくかといったことを「編集方針」として取りまとめます。

これらは社内報の発行や編集を担う部門が経営者とすり合わせを行い、取りまとめを行います。

その一方で「誰がつくるか」という点についてはついつい見過ごされがちと言いますか、つくるのは社内報の発行や編集を担う部門の担当者と考えがちではないでしょうか。

経営方針のもと、経営者の意向や意見を参考にしながら、アンケートで汲み取った社員の意見をもとに改善改良を加えながらも、つくるのはあくまでも社内報の発行や編集を担う部門で、実際に手を下すのはその担当者だと。

「半分は経営、半分は社員」が創るツールにしたい

ところが、先の会社の社長は、決してそうであっては欲しくないとおっしゃるのです。

その社長曰く、社内報は「半分は経営が、半分は社員が創るツールにしたい」と。

とは言っても、経営者自らが記事を書いたり、校正したり、デザインの指示をしたりといったことは行わないのはもちろん、社員についても同じく、原稿を整理したり、スケジュールを引いたりといったことは行わないのはもちろん、そこに何らかの意見をすることもないと思います。

この会社の社長がおっしゃりたいことは、経営者としてはもちろん、社員からも「このような社内報にしたい」とか「こういった情報を社内報を通じて全社員に向けて発信したい」といった意思をしっかり汲み取り、さらには強制的に広報委員や編集委員を任命して業務を委託するのではなく、自ら「社内報の編集に携わりたい」とか「自分の部署や職場の情報を積極的に集めて発信したい」という意欲を社内報づくりに反映してほしいということでした。

愛される社内報づくりについて

つまり、「その状況や仕組みをつくり出すことこそが社内報の発行や編集を行う部門のミッションである」とおっしゃったのではないかと私は受け取りました。

ついつい編集側と読者側とが対峙するような発想で社内報づくりを検討しがちですが、社内報とは、経営者と社員、社員と社員、あるいは社会と会社と社員をつなぐツールであるため、本来は「社員のツール」であるべきで、編集側と読者側が対峙するような考え方で編集業務に取り組んでいては、本当に愛される社内報づくりは叶わないのではないかと感じたのです。

あるいは愛される社内報づくりという考え方そのものも、与える側と受け取る側といったような対峙の関係から生まれる考え方なのかもですね。

みんなでつくり、みんなで分かち合う

できることなら、社員みんなでつくり、そして掲載した情報だけではなく、一緒につくっているという思いも分かち合えるような社内報は、愛されて当たり前と言いますか、むしろ「愛される」という受け身ではなく、「愛せる」という能動的で主体的な表現になるんじゃないかなと思いました。

そして、どのような内容にするかということを発行の目的とするのではなく、みんなで一緒につくることができる状況や仕組みを生み出すことこそが、社内報を発行する本来の目的とすることができると、社員一人ひとりにとってかけがえのない社内報になるんだろうなと思ったのです。

そこで、この会社に対してはこの意図をもとに、みんなでつくる社内報をつくるための状況や仕組みをつくるために、さまざまな角度でご支援をしていこうと思います。

仕組みづくりの発想で社内報の価値を高める

あくまでも、これはこの会社の社内報をつくる上で押さえておくべき点だとは思いますが、この記事でお伝えしたかったこととしては、社内報は「社員のツール」であるとの原点に立ち返って、社員のツールとしてもっと社員一人ひとりの役に立つことはもちろん、社員が社内報づくりに関わりたいと思う状況をつくったり、実際に関われるような仕組みをつくったりすることを、社内報の中身を見直す一つの視点として持つことができれば、これまでにはない発想や記事づくりができるようになり、社内報は社員にとって、もっと良いものになるんじゃないかなと感じたことです。

この記事をご覧いただき、この考え方にご興味やご賛同をいただいた方に向けて、私たちのこれまでの経験や実績、今後の取り組みから、具体的に何をすれば上手くいくか、どのようにすれば実現するかなどについて、今後改めてご紹介できればと考えています。

ぜひご期待ください!

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