読まれる社内報にするための見出しのつけ方

読者は見出しで読むかどうかを決めている

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新聞で読もうと思う記事を見つけるきっかけや、本屋さんで気になる雑誌を見つけたり、あるいはその雑誌を手にしてパラパラと見たときに「買おう」と思うきっかけは、「見出し」によってしっかり読んでみたいと感じたり、手にしたときよりも興味が深まったりするからではないでしょうか。

このように、記事が読まれるかどうかは見出しによって決まると言っても過言ではないほど見出しは重要なのですが、読まれる見出しを自分で作ろうとすると、どうしても難しく感じてしまう方も多いと思います。

そこで、今回の記事では「読まれる社内報にするための見出しのつけ方」と銘打って、見出しの奥深さについてお伝えしていこうと思います。

基本は大見出し、中見出し、小見出し

まずは見出しの種類についてお伝えします。見出しは主なものとして大見出し(主見出し)、中見出し、小見出しがあります。大見出しは記事全体のはじまりにつけたり、あるいは記事全体を見通すように、ページや見開きの真ん中や下辺に大きく配置したりしますが、いずれの配置についても機能や役割としては変わらず、その記事に何が書かれているかを指し示すものとなります。

中見出しは、文章が多い記事や情報の種類が細かく分かれる記事につける見出しで、本で言うと章のタイトルのような機能や役割を持っています。例えば文章3ページ以上にわたる記事の場合は、大見出しと小見出しだけでは読者の興味や関心を惹きつけていくことが難しかったり、全体として硬く短調な印象になったりしますが、一定の間隔で中見出しを入れて文章をいくつかに分類することで、読者の目を惹きつけながら、記事としても伝わりやすくなる効果があります。

小見出しは本文の内容の展開に合わせて、文章を区切る際につけていく見出しのことを言います。小見出しは細かなテーマで記事の内容を区切ることで、話の内容を端的に表現したり、あるいは文章を飽きずに読み進めてもらうために心地良いリズムを生み出すといった機能や効果があります。

つまり、大見出しはその記事全体を表現して伝え、小見出しは文章を読み進めるなかでの、個々の話題のテーマや、文章の展開を示すもので、中見出しは長い文章に対して章立てのような枠組みを作る役割をしています。

大見出しのサポート役を果たすその他の見出し

見出しにはこのほかにも「肩見出し」や「袖見出し」、「割り見出し」というものがあり、これらはいずれも大見出しの周辺につける見出しなのですが、それらの役割はすべて、大見出しの補足として、記事の内容を表現したり記事への興味関心を促す役割を担っています。

配置する位置として「肩見出し」は、縦書きの場合は大見出しの右肩に、横書きの場合は左肩に置きます。「袖見出し」はその逆で、縦書きの場合は大見出しの左側、横書きの場合は大見出しの下に置きます。「割り見出し」は先の見出しとは少し趣きが異なり、大見出しの頭につけて、記事のテーマなどを伝えたりします。社内報の場合は、例えば職場紹介で大見出しで掲載する部署のミッションや意気込みなどを表現し、その下などに部署名を入れたりしますが、この際の部署名が割り見出しと考えていただければわかりやすいかと思います。

なお、袖見出しについて社内報では通常、数行のリード文を見出しの左側や下側につけたりしますが、文章量の多い記事で内容も少し難しかったり、社員にとってあまり馴染みのないようなテーマの場合は、大見出しとリード文の間に袖見出しを差し込むと、見出しと本文の繋の役割を果たすリード文を補足する効果もありますので、本文とリード文を記した後で、もう少し何か補完しておきたいなと感じた際の味付けのような役割として活用されると効果的だと思います。

見出しづくりこそ企画と心得る

結論から言いますと社内報の大見出しを決めるにあたって、記事の内容と社員の皆さまの興味や関心、問題意識を捉えて、いかにそれらと結びつけるかを考えることがポイントとなります。

例えばESG経営やSDGsについて、自社の考え方や取り組みについて社内報で伝えるときに、「ESG経営の推進にあたって」や「SDGsの実践について」などと書いても、社員がSDGsやESGに強い関心や問題意識を持っていなかったとすると、その記事は自分ではない誰か他の人に向けて書かれている記事と判断したり、あるいは重要そうだけど難しそうといった小さな抵抗感が生まれ、その記事を読み飛ばす可能性があります。

そこで、こういった新しい概念や、社員の知識や感覚との距離感があるテーマを取り扱う場合は、「ESG経営に見る仕事の意味とこれからの働き方」といった一人ひとりに直接関係していることを示唆する書きぶりや、「SDGsへの取り組みが描く私たちの未来予想図」といったような、パッと見るだけで頭の中にモヤッと映像が浮かんできそうな表現、あるいは「動き出す『不都合な真実』への挑戦」といったような、多くの人が知っていそうなことを引き合いに大見出しをつけて、袖見出しに「SDGsの実践に向けて」とつけて大見出しを補足するといったような見出しにすると、記事の内容と社員の感性や感情との距離感が縮まり、読まれる可能性が高まります。

大見出しを考えるタイミング

さて、ここまでは見出しの種類や、読まれる社内報にするための見出しの作り方についてお伝えしましたが、ここでは少し視点を変えて、見出しをどのタイミングで考えるのが良いかについてお伝えします。

見出しはズバリ、記事の企画を立てるときに考えることを強くおすすめします。むしろ、大見出しを考えることこそが企画といっても良いくらい、見出しは企画のねらいや趣旨、内容、記事の展開や掲載要素、読後感を決定づけます。あるいは秀逸な見出しを企画を立てる際に発想しておくことで、企画の内容を誰もが理解したりイメージを描けたりできるとともに、それが共通コンセプトとなって、記事の全てを決定づけるパワーとなります。

このとき、大見出しはもちろんなのですが、中見出しが必要になる可能性が高い、文章量が多くなると予め見当がつく記事の場合は、企画の段階で大見出しと中見出し、必要な場合は袖見出しも考えておくことで、企画の趣旨や読後感が明確になると同時に、後々の工程においてもブレが少なくなりますので、ぜひ企画を立てる際に考える癖をつけてください。

見出しの最良の教師は本屋さんの雑誌コーナー

本日の記事では読まれる社内報にするための見出しの作り方を軸に、見出しの種類や見出しを考えるタイミングをお伝えしてまいりましたが、改めまして見出しは読まれるか読まれないかが決定的となる分岐点であり、同時に企画を端的に表現する説得力の源でもあり、デザイナーなど制作関係者とのコミュニケーションの根幹ともなる、社内報制作にとって最も重要なポイントであり、社内報担当者としての必須のスキルとなりますので、他社の社内報を見る機会にはテーマやデザインだけではなく、ぜひ見出しに注目して学び取っていただきたいですし、普段の生活においても、お気に入りの雑誌やフリーペーパーを見る際に見出しに注目したり、もしくは本屋さんの雑誌コーナーの普段は行かないような、あまり興味のないカテゴリーの棚のところに行き、パパッと見渡してみて気になる見出しが目に入ったら、その雑誌はおそらく見出しのつけ方が優れているはずですので、是非それを手にとって目次を見て、参考にできそうな表現方法を盗み取ってみてください。

最後に、見出しを考えたら必ず音読してみてください。口に出してみて違和感がなかったり心地良かったりする見出しはきっと、読者である社員の皆さまにも違和感なく受け取られますので。

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